今年も花粉症の季節がやってきました。毎年のことではありますが、つらい時期が続きます。しっかりと対策をして臨みたいところです。今年の花粉の飛散具合はどのような感じなのでしょうか?2022年の花粉情報についてまとめてみました。

■2022年はいつごろから花粉が飛ぶ?

2021年の花粉はかなり早い時期にやってきました。飛散開始日は近畿や九州・四国など多くのエリアで1~2週間もの前倒し。特に九州・四国では2月上旬からすでに花粉の飛散が確認されていました。関東でも飛散開始日こそ例年より遅かったものの、飛散開始からわずか2日でピーク期間を迎えるなど(例年は7~10日程度)、異例の年となった印象です。

 

では2022年はどうなのかといいますと、こちらは全国的には例年通りの飛散開始時期。関東の一部、東海、中国・四国では2月中旬より、それ以外のエリアも2月下旬ごろから飛散開の見込みです。山陰地方や近畿地方などの一部の地域では寒波の影響でやや遅めになる見込みですが、それでも2月下旬には飛散開始と見られています。花粉のピークも3月ごろから1か月程度続く予想で、こちらも例年通りとなっています。

 

■2022年の花粉飛散量は平年並み?

2022年の花粉飛散量は、地域ごとにバラツキがみられます。大まかに2021年シーズンと比べると、西日本では“やや減”、東日本では“増”という感じです。特に北信越や東北では大幅に飛散量が増える予想されています。この地域は2021年の飛散量が控えめだったため、その反動ということでしょうか。ただあくまで前年比で大幅増というだけで、例年の飛散量と比べると東北・北信越も並かやや増くらいに落ち着きます。ただし北海道は例外で、シラカバ花粉の飛散量が前年比でも例年比でも大幅増。シラカバ花粉は4月上旬ごろから飛散開始の予想なので、いまからでも対策は遅くありません。

 

その一方で西日本は前年・例年と比べても、飛散量が少なくなると予想されています。前年夏の日照時間がやや短く、スギ花芽の成長にも影響がでました。ただし少ないといっても症状が出るには十分な量が飛散しますので、花粉症対策は必須です。

 

■飛散量のカギを握る前年夏の気候

 

花粉の飛散量は前年の夏の気候によって決まります。前年の夏に気温が30度を超える日が多かったか、日照時間が長かったか。これらが翌年の花粉量に重大な影響を与えるのです。スギのような樹木の芽は、花を咲かせて実を作るものと、後に枝になるものの2種類があります。このうち花を咲かせる芽は「花芽」とも呼ばれ、雄花の花芽こそが花粉を生み出しています。

 

スギが花粉を飛散させるのが2月~3月ごろ。新しい芽はその後4月あたりから作られはじめ、6月ごろに分化(花芽になるか枝になるかで分かれる)していきます。この時、十分な気温・十分な照射時間があれば花芽になるのですが、冷夏などで気温が低かったり日照時間が短くなると枝になる方が優先され、翌年の花粉の飛散量は少なくなるそうです。

 

実際に2021年シーズンで北信越・東北地方の花粉飛散量が控えめだったのは、その前年(2020年)の日照時間が短かったからです。この年は例年に比べ、100時間ほど日照時間が短かったといいます。

 

では2022年の花粉飛散量に影響する2021年の夏はどうだったかというと……

 

この年の夏は気温・日照時間ともに例年並みとなりました。ただ近畿や中国・四国地方ではやや日照時間が短く、2022年の花粉の飛散量は少なめの予想となっています。一方で北信越や東北地方では、例年比では並程度の数字であるものの、前年比では大幅に日照時間が増えました。そのため、飛散量も増加の予想。今年は昨年以上に万全の対策が必要になるみたいです。

 

■まとめ

 

まだまだ寒い時期は続きますが、地域によってはすでに花粉の飛散が始まっているところもあり、その足音はすぐそこにまで迫ってきています。2022年は大まかにいえば、西日本では”やや減”、東日本では”増”、北海道では”大幅増”。つらい時期になりますが、しっかりと対策をして乗り切りましょう。