今現在日本には、約3000万人の花粉症患者の方がいるとされていますが、花粉症の種類や症状、またその重症度などの違いによって選択すべき治療法も変わってきます。
今回はさまざまな治療法をご紹介することで、自分自身にとって最も効果的な花粉症治療の方法を、選択することにお役立ていただければと思います。
まずは自分の花粉症の種類を知る!
まずはご自分の体のことを知るということから治療は始まります。
どの花粉に対してアレルギーを起こすのかを、病院の検査で明確にしておかなければ有効な治療法を見つけることが出来ませんので、まだ病院にて血液検査などの検査を受けていないのでしたらまずは検査から始めて下さい。
①薬物治療
薬物治療には、主に市販薬による対処と処方薬による治療に分かれます。
私も花粉症にかかり始めの頃は市販薬を服用していましたが、日頃忙しくされている方などは病院に通うことも時間的に難しく、市販のお薬で済ませている方も多くいるかと思います。
しかし、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりなどの症状を直接的に軽減させることができていても、その強い効果と引き換えに強い副作用に悩まされる可能性もありますから、一度医師による診断を受けることをおすすめします。
②レーザー治療法
レーザー治療法は鼻の粘膜をレーザー照射によって焼き、粘膜を花粉に反応させないようにすることで、花粉症の症状を軽減しています。
効果の持続期間は一般的に1~2年とされています。
根本治療法ではなく、完治することはありませんので効果が無くなれば、また再びレーザー治療を行わなければ元の状態に戻ってしまいます。
③注射による対症治療
注射による対症療法としては、主にノイロトロピンやヒスタミンやステロイドなどの注射で治療しますが、対症療法なので効き目が早くて強いものはその副作用も強く、効き目のゆるいものは比較的副作用も少ないとされています。
それに種類によっては強い副作用に悩まされるものもありますので、治療の際は慎重に選択する必要があります。
どちらにしても、対症療法なので花粉症を完治させることはできません。
④皮下免疫療法
皮下免疫療法も皮下注射による治療法ですが、花粉症の完治を目指して行われる治療法です。
治療期間は約2~3年と長期間に渡り、その間は通院の必要があります。
色々なアレルギー物質に対して治療が可能なので、自分の症状に合わせて治療できるメリットもあるのですが、通院頻度も高く、毎回痛みを伴いますので中々花粉症患者の方にも広まっていないのが現状です。
>>【特集】スギ以外の花粉症を完治させるには皮下免疫療法が最適!
⑤舌下免疫療法
舌下免疫療法も皮下免疫療法と考え方は同じです。
治療期間は2~3年と長いですが、治療自体は自宅で行えますので、通院頻度は皮下免疫療法に比べて少ないです。
それに治療に痛みも伴いませんので花粉症患者の方にも受け入れてもらいやすい治療法だと思います。
ただし今のところスギ花粉症にのみ有効なので、その他のヒノキやブタクサなどの花粉症患者には有効ではないことが、今後の課題でもあります。
基本的には根本治療と対症療法に分かれる
色々とご紹介しましたが、基本的には根本治療と対症療法に分かれます。
根本治療はどちらも長期間の治療期間を要しますし、なかなか実践を継続することが難しいと感じる方もおられるでしょうし、薬の服用はなるべく避けたいと思っている方もおられると思います。
どの治療法を選択するのかは、最終的にはご自分の判断で決めることになりますが、どの治療法も効果の有無や持続期間、症状の軽減の程度など個人差が必ずありますので、治療の際は医師に相談うえで充分に検討されてから、治療することをおすすめします。